語学交流会【仮称】について

委員長転出中のため休止中です。

1.概要
語学交流会では、在日外国人(以下、外国人)の母国語を通じた交流をはかります。対象は外国人とその言語に興味のある日本人です。語学のみでなく文化交流もおこない、相互理解を深めます。また、日本人からは生活情報や生活に関するサポートを提供します。

2.背景、目的
【協力隊の経験から】
青年海外協力隊のOB・OG(以下、元協力隊)は、任地で活動していた時に言葉や買い物の仕方、乗り物の乗り方など地元の人々に何かを教えてもらったり、協力してもらった経験を少なからず持っているのではないでしょうか。協力隊の「協力」とは、自分が何か「協力」するというより、現地の人たちに「協力してもらいながら活動する」ものだと私は感じていました。帰国後は、その恩返しと良い体験をさせてもらったことへの社会還元として、日本に住む外国人の支援をしたいと考えていました。

【帰国後の取り組み、特殊な言語による支援の重要性】
活動を終えて帰国して、ベンガル語のボランティア登録をいくつかの機関でおこないましたが、需要は多くありませんでした。しかし、依頼を受けて向かった先では、外国人も受け入れ団体も困っていることが多く、食事を満足にとることができなかったり、まわりとコミュニケーションがとれずに自信をなくして引きこもっていた人もいました。バングラデシュの女性は、母国ではひとりで外出したり暮らしたりしたことがないという人が多く、その大きな変化に適応できず、精神的に厳しい状況に置かれているケースが多いのです。彼女たちは、言葉が通じず、習慣に適応できず、つらい状況にあることを母国語で涙を浮かべながら私に訴えました。私が帰るとき、彼女たちは私の手を握って離さないこともあります。望んで来たはずの滞在先の日本で、言葉がわからず、その文化や習慣に馴染めず、指折り数えて帰国の日を待ちわびる生活のみを送るのは残念だと感じたのがこの活動を思い立ったきっかけです。

【元協力隊としての強み】
協力隊の経験者は、特殊な言語を単に話すことができるだけではなく、その環境で暮らした経験を持っています。外国人が研修先や職場、学校などで問題を抱えているとき、言語の問題だけでなく、文化や習慣の違いなどにより、周りとのコミュニケーションがうまく取れないことが原因になっていることが多いのです。元協力隊は、その国から来た人たちの文化的背景を理解したうえで、無理なく日本文化に馴染んでいけるような方法を受け入れ側や外国人たちと考えることができると思います。そのため、外国人と周りの日本人の相互のコミュニケーションのギャップを埋めるよい存在となることができるでしょう。
外国人のための日本語教室は多く存在しますが、英語が授業の共通言語として必要となるケースが多いので、日本語も英語もままならないケースでは、ある程度英語や日本語ができるようになるまでの間、その外国人の母国語でサポートすることは大きな意義があるのです。

【目的:社会貢献と期待される効果】
語学交流会では、外国人の母国語を通じた異文化交流をはかることが目的です。そして、外国人を支援するのみでなく、交流を通じて外国人らと日本人との相互理解を深めることで、協力隊員としての経験を日本の社会に還元していく効果が期待されています。外国人の支援とは、自分の母国語で語ることができる安心感をもちながら、生活方法、日本語や日本文化を学ぶ機会を提供することです。

3.活動方法
【活動メンバー】
元協力隊から各言語の代表者を募り、それぞれメンバーを集めて活動します。語学アドバイザーとして日本語教師の協力も呼びかけていく予定です。
【対象者】
対象言語を話す外国人、対象言語、国に興味があり一緒に学びながら外国人を支援したいと希望する日本在住の市民。

4.その他 課題や今後の展望計画
・各言語の代表者を募集。候補がない場合は、発案者がベンガル語の会のみでも始める。
・対象者への呼びかけ。本当に困っていたり引きこもっている外国人は顕在化しにくい。国際交流機関や大学などの留学生担当課などに呼びかける。
・子育てサロンとの連携の可能性。

以上(発案:H12-3 バングラデシュ 染色 石坂 貴美)