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第1回あなたの街のミステリーなお店 体験ツアー記

今回のミッションは、ここ蟹江町のOBから、「とっても怪しいフィリピンのお店がある。よく店の前を通るのだが、気になってしょうがない。」との情報からのものだ。
そこで我ら協力隊OBは、諸外国での2年間の語学や経験を生かすべく、有志が立ち上がった。

12月15日(土)12時に近鉄 富吉駅にて集合。
参加者は、好奇心旺盛なOB5名+ちびっ子1名。
みな、集合時間5分前集まった。はやる気持ちを抑えつつ、店に向かった。


しか〜し。お店の電光掲示板が点いていない。もしかして、今日にかぎって休業か? アポなし、下見なしの訪問だったので、こんなこともアリかも。
こんな事態を想定して次なる店も考えていたのだが・・・

幸いなことに、お店は営業していた。


電光掲示板が点くのは12時過ぎのようだ。
恐る恐る店に入ると、そこは普通ぽい店だった。


普通の店で安堵と残念という複雑な思いが・・・
事前の情報で、複数の若い女性の出入りがあると聞いていたので・・・

我々は店のシステムを聞き、食事をすることにした。
料理は3品とスープが1品あり、ご飯と料理は1000円で食べ放題だった。

稲垣OBのフィリピン隊員時代の写真を見ながら、当時のフィリピンの生活などを聞いた。
その間、私は店主にインタビューをした。

Q1.お店を始めるきっかけは?
A. 日本人と結婚をして、日本に来た。周りにフィリピン料理の店がなかったのではじめようと思った。

Q2.お店の名前の意味は?
A. お店の名前のTAMBAYANとは、英語で言えばスタンバイ。日本語にすると、集まる所とか待ち合わせをするという意味かなぁ。

Q3.日本に来て驚いたことは? 
A. 街がきれい。

Q4.日本人の好きなところは?
A. マナーが良い。(謝り方が丁寧)
   仕事熱心

Q5.日本人の嫌いなところは?
A. 冷たい。たとえば、病気になった時に、一緒に病院に行ってくれない。フィリピンでは必ず、誰かが付いて来てくれる。

Q6.フィリピンにあって、日本にないものは?
A. ファミリーの絆の強さ。みんなでよく集まったり、子供の世話をみんなでする。

Q7.日本にあって、フィリピンにないものは?
A. 年金や国民健康保険などのシステムがしっかりしている。
フィリピンでは子供が親の世話をするのが当たり前。しかし日本では、老いたらお金がないと心配なのでは。(親の老後の面倒を見ない人もいるので)
フィリピンでは、出産で入院したとき、お金を支払わないと退院させてもらえない。

Q8.日本で困っていることは?
A. ない。

Q9.JICA,青年海外協力隊を知っているか?
A. 名前ぐらいは知っている。

Q10.最後にお店のPRを
A.  夏はハロハロ(フィリピンのかき氷)があります。
    お店に来ていただくとフィリピンの雰囲気が味わえます。

当日のバイキングメニュー

1. PINAKBET(ピナクベット)
アミエビの塩辛で味付け。具材は豚肉、エビ、ニンニク、タマネギ、カボチャ、ナス、ホウレンソウ(オクラがあればベター)

感想
 ちょっと生臭くハードルは高いかも。

2. MENUDO(メヌード)
味付けはトマト風味。具材は牛レバー、牛肉、豚肉、ニンジン、ジャガイモ、グリーンピース、スパイスの効いた赤いソーセージ

感想
 トマト風味なので食べやすい。

3. AFRITADA(アフリターダ)
味付けはトマト風味。具材は鶏肉、ピーマン、ニンジン、ジャガイモ

感想
 メヌードとよく似た味付け。食べやすい。

4. SINIGANG NA BABOY(シニガン)
酸っぱいスープ。酸味は未熟なタマリンドウから。具材は豚の軟骨、ナス、小松菜、エノキダケ、ダイコン、サトイモ、シシトウ、(オクラを入れると良い)
肉類として他に、テラピア、エビ、羊肉、牛肉なども使われる。

感想
 かなり酸っぱいスープ。一番ハードルが高かった。

その他
 リクエストしてくれれば、バンクス(ミルクフィシュ)、テラピア等の食材も直輸入しているので料理可能とのこと。
 デザートとしてフィリピン直輸入のケーキもあり。

飲み物
 ビールはSan Miguel(サンミゲル)320ml (380円)

 このビールはドイツの技術で作られたもの。飲みやすく、美味しい。
 ソフトドリンク各種あり。(150円)

(注)料理の感想は、個人的な好みで書いているのであしからず。

全体を通しての感想
店主のお姉さんは来日11年と言うことで、日本語もよく通じた。
日本語は独学で学んだという。
今回は土日限定 1,000円で食べ放題の料理(3種類の料理とスープ)とサンミゲルビールをゆっくり堪能した。時間の流れも、まどろんでフィリピンにいるような感じ。(?)
フィリピン風の料理ではなく、フィリピン料理だったので、中にはハードルの高いものもあった。
料理のおかわりをしたのは稲垣OBのみでした。さすがはフィリピンOBである。
帰り際に、電光掲示板を見た。確かに怪しい説明が・・・・(紙面上モザイクが掛かりそうなので説明を省く)

お店の紹介
TAMBAYAN
п@0567-95-1262
営業時間 11:30 〜22:00(土日は2:00までやることも)
定休日なし
店員 2名
店の場所 近鉄 富吉駅南口を出て徒歩50歩
店の内容
 フィリピン料理(平日は定食700円)、アメリカ製の洋服販売、
 フィリピン料理の食材多数、カラオケ(フィリピンの歌、邦楽)



以下の写真は、稲垣OBが隊員時代の写真


あとがき
隊員時代は2年間という期間限定であるが、途上国で現地の人たちと生活を共にする。
私はラオスで2年間ホームスティしていた。そこで感じたのが、貨幣経済で考えれば確かに日本より収入は少ないが、幸福度で考えるとラオス人は幸せである。
山の幸に恵まれ、料理がとても美味しい。
家族や人々の絆が強い。親は子供に愛情を注ぎ、子供は親を慕う。また、目上の人に対しても敬う。
そして何よりも、時間がゆっくり流れている。
今回の取材を通して、私がラオスで感じたように、フィリピン人の彼女達が日本でどのように感じているか知りたかった。

(記事:H13-2 ラオス 野菜 磯部 俊治)